蛇フ(だふ)を晒してのたうち回る
突き刺さった鏃から逃れようと
躰をぐるぐる反転させ断末魔の動きを繰り返す
時折、尻尾をばたばたさせて
私の背中を
強く、叩く
真夜中
帳から僅かに洩れる街灯の明かりだけの部屋に身を横たえて
四肢を欠いたかのように
何も手出しできないまま
生殺しに喘ぐ蛇の緩急ある動きを窺う
蛇が動きを止めた時
部屋に籠る闇を闇として
どれほどの時を私は意識していられようか
恐れているのは
生の残滓となる悔いのみ
惨めに神に
万物の霊に祈りを捧げる
生きるに値しない命ならば
大いなる力が
呻き苦しむ躰に慈悲の止めを刺すだろう
生きるに値するならば
苦しみ漂う此の世に尊い役目を課すだろう
大地に軟らかな陽射しが注ぐ時
蛇の安らかな寝息が聴けるだろうか
聖なる陽を貌に受け
寝付けぬ不快を抱いたまま目を醒ます
すると
鏃は消え
乾いた血糊を鱗に浮かばせて
抗いに疲れ果てた化身が
躰をゆったりくねらせ
赤子をあやす
母の柔らかな手となって
私の胸を
ぱたぱたと
優しく、叩いた
眥濡らさぬ感謝の涙が静かに流れた
突き刺さった鏃から逃れようと
躰をぐるぐる反転させ断末魔の動きを繰り返す
時折、尻尾をばたばたさせて
私の背中を
強く、叩く
真夜中
帳から僅かに洩れる街灯の明かりだけの部屋に身を横たえて
四肢を欠いたかのように
何も手出しできないまま
生殺しに喘ぐ蛇の緩急ある動きを窺う
蛇が動きを止めた時
部屋に籠る闇を闇として
どれほどの時を私は意識していられようか
恐れているのは
生の残滓となる悔いのみ
惨めに神に
万物の霊に祈りを捧げる
生きるに値しない命ならば
大いなる力が
呻き苦しむ躰に慈悲の止めを刺すだろう
生きるに値するならば
苦しみ漂う此の世に尊い役目を課すだろう
大地に軟らかな陽射しが注ぐ時
蛇の安らかな寝息が聴けるだろうか
聖なる陽を貌に受け
寝付けぬ不快を抱いたまま目を醒ます
すると
鏃は消え
乾いた血糊を鱗に浮かばせて
抗いに疲れ果てた化身が
躰をゆったりくねらせ
赤子をあやす
母の柔らかな手となって
私の胸を
ぱたぱたと
優しく、叩いた
眥濡らさぬ感謝の涙が静かに流れた
コメント
私もブログかいてますが、思ったことかいてます。
B型だからですかね。
一緒に稽古しましょう。
きつい稽古はやらないですよ。
すっかり体力が落ちました。
このまま稽古に臨めば基本で簡単に息が上がるでしょう。
お誘いありがとうございます。
時折蛇が騒ぎます。
蛇に手が掛からなくなりましたらご指導を受けたいと思います。
その際はよろしくお願いします。
井の中の蛙さんの沢山の本や長年の経験からの知識、独特の感性が文の中から感じられます。
時には、圓なること大虚の如しといいますが心をからっぽにしてまた新しい事に心を傾けると井の中の蛙さんの文が違うように変ってくるのでしょうね。
大したことをコメントしてしまいましたがどうかご了承ください。
禅の真髄を説いた漢詩ですね。
初めて知りました。
“だふ”のふは虫偏に付くと書くのですが変換されませんでしたのでそのままにしました。
懦夫。
意気地なしの私にはこれに置き換えても可笑しくないですね。
くうやさんに二つ教えていただきました。
ありがとうございました。
言葉は魂の交換、とある作家が書いていましたが、個々の人間が表す文字、漢字にも個々の魂を強く感じる時があります。
それが現れている文章は良い文章だと思います。
コメント、楽しみにしております。